「騙されるほうが悪い」という中国ビジネス

価格交渉 その2 ― 「騙されるほうが悪い」という中国ビジネス

 日本人は値引き交渉が大変苦手といわれています。

 しかし、値引き交渉が苦手というのでは、利益を充分に確保できないことに直結し
ますから、ビジネスを始める資格はありません。

 一般的に言って、社会的モラル度が高い日本や欧米の企業であれば、価格を大きく
吹っかけてくるところはあまりありません。

 しかし、中国が日本にとっての最大の貿易相手国となった今、日本企業は価格交渉力
を早急に磨く必要があります。

  中国のビジネス社会でのホンネは、「だまされて損するほうが悪い」、そして、
「相手をだましても、儲けたほうが勝ち」 - つまり、「正直者は損をする」という
傾向があります。相手を信用してかかる企業は、甘く見られて格好の餌食となります。


 中国企業を相手にしたビジネスをする場合、相手が最初に言ってくる価格や送られて
くるサンプルの品質を鵜呑みにして取引を始めると、やけどを負います。

 私の長年にわたる中国企業との取引経験上、中国企業にだまされないためには
いくつかのコツが挙げられます。


中国企業にだまされないためのコツ


1.中国企業から送られてくる製品見本を、そのままは信用しない


 中国製品は、外見が問題なくても、中身は基本的にまだまだ欠陥だらけといって
いいでしょう。

 複数個のサンプルを取り寄せ、すべて詳細にわたりチェックし、見つかった欠陥を
指摘して、満足いくまで改善させることが必要です。

 だから、「欠陥を見つける」ことを怠る日本企業は、不良品をつかまされる
(=騙される)ことになります。


2.中国企業が言ってくる価格をそのまま受け入れない


 中国企業が最初に言ってくる価格が、いわゆる「吹っかけ価格」であることは、
国際ビジネスマンであれば誰でも知っていることです。

 したたかな中国企業の「吹っかけ価格」に対応するため、私の場合は、こちらが
希望する輸出価格をそのまま正直に提示して要求するのでなく、さらに値引き幅
を上乗せして要求するようにしています。

 たとえば20%の値引きが欲しいときには40%の値引きを要求するというよう
にです。中国企業と価格交渉する際には、そのくらいの図々しさをもって交渉して
ちょうどいいのです。

 私が最近実際に経験したことですが、中国メーカーに電子部品の輸出価格を
問い合わせたら、1個あたり18ドルといってきました。

 それに対しこちらが10ドルなら買ってもいいといったところ、その中国メーカー
からの回答は14ドル。さらに価格交渉をして、最終的には13ドルで決まりました。

 拝金主義が蔓延する中国ではビジネス社会だけでなく社会全体においても、
モラルよりもカネが最優先します。つまり、極端に言えば「騙したほうが生き残る
ことができる、サファリワールド」といえます。

 中国メーカーは、ほとんどすべてといってもいいほど、「ダメでもともと」で、
価格を吹っかけてきます。そんなとき、真正面から値引き交渉をしないような
お人好しの日本企業は、甘く見られて、食い物になります。

 しかし、そんなしたたかな中国企業も、ホンネでは顧客を逃がしたくはないのです。

 彼ら以上の「ダメもと」精神と図々しさで価格交渉にあたることで、タフ・ネゴシ
エーター(手ごわい交渉相手)として、かえって尊敬の対象となります。


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プロフィール

hikonaka

Author:hikonaka
国際ビジネスブログへようこそ!

26才で東京大手町の有名総合商社を脱サラ。

辞めた理由は、ちょっと単純すぎたかも?。。。でしたが、大きな歯車のひとつだけでは人生物足りないかなと感じたから。

脱サラ後は、渋谷の露天で瀬戸物を売ったり、六本木の場末で弾き語りのバイトをしたりして、少しずつ起業資金を蓄え、28歳のとき貿易会社を立ち上げました。

最初は社員一人だけ、明日の食事にも窮する毎日。でも、胸躍る青春の日々でした。

それから30数年、紆余曲折、波乱万丈、いろいろありましたが、輸入ビジネスというビジネスモデルは国際的な人脈・友人が増え、時には日本市場でヒットする商品が出て結構儲かったりして、日々楽しいものです。

また、各国見本市でのヒット商品開拓や海外メーカー訪問で、世界を飛び回り、海外での仕事、休日、食事、交友など、公私共にいろいろな幅広い経験が出来ます。

私が今まで日本市場にデビューさせて大きなヒット商品となった輸入商品は数々あります。

たとえば、皆さまにおなじみの商品としては;

■ワイン保存器具「バキュバン」

(オランダ製)
■卓上製本機「とじ太くん」
(オリジナル製品)
■電池電動お掃除ブラシ「ソニックスクラバー」
(中国製)

などが挙げられます。

この輸入ビジネスという面白いビジネスモデルのノウハウや日々の出来事などを皆様にもお伝えし、少しでも皆様の実りある人生のお役に立てればといいなと思っています。
  
それと、自分なりの自慢話は、少年時代、「空気投げ」で有名な伝説の柔道家、:三船久蔵十段がご存命中に、講道館で受け身の稽古をつけてもらっていたということです。いまでも三船十段との感触が、私の身体に息づいているような気がして、勇気づけられます。

どうぞよろしくお願いします。


その他の略歴
■1994年 貿易貢献で日本貿易振興会(ジェトロ)理事長表彰受賞

■2002年 ジェトロ認定貿易アドバイザー試験問題作成委員に就任

■日本貿易学会会員

■特別授業・講演
 (海外)
  ケンブリッジ大学MBA
  クランフィールド大学MBA
  ストックホルム経済大学
  ヘルシンキ工科大学
  ベルリン自由大学
  ロンドン商工会議所
  ミラノ商工会議所
  ほか。

 (国内) 
  麗澤大学
  東京経済大学
  横浜商科大学
  日本貿易振興機構(ジェトロ)
  仙台商工会議所
  福島商工会議所
  甲府商工会議所
  盛岡商工会議所
  いわき商工会議所
  しまね産業振興財団
  国際経済交流財団
  ほか。

 (出演)
  英国BBCテレビ国際放送
  NHK教育テレビ
  
 
著書

「輸入ビジネスの新しい儲け方」
(すばる舎) New!

「ぜったい儲かる!輸入ビジネス」
(すばる舎)

「輸入ビジネスーヒット商品のつくり方、見つけ方」
(すばる舎)

「起業バンザイ!会社をつくって成功する人しない人」
(すばる舎)

「Selling into Japan」
(英国Venture Handbooks)

「実践 国際ビジネス教本」
(世界経済情報サービス刊。ジェトロ編集)

「貿易戦争から見る世界と日本」
(こう書房)

「輸入ビジネスはこんなに儲かる」
(かんき出版)

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