「価格交渉」その1


 前回は「商品のチェックポイント」を説明しました。

 商品チェックと同じように、価格交渉と価格付けを上手に進めることは、輸入
ビジネスにおいて最も重要なテーマのひとつとなります。

 今回は、海外製品仕入れ価格の交渉についてみていきましょう。



●価格交渉 その1

1.輸出価格を確認する


 海外の見本市で興味ある商品が見つかったら、その商品を出展している
メーカーに輸出価格を訊ねます。

 中国メーカーの場合、その場で輸出価格を開示して一時も早く具体的な
商談に持ち込もうとする傾向があります。相手が誰であろうと、売れて
儲かりさえすれそれでOKという、拝金主義が支配する中国ビジネスの性格
をあらわしています。

 一方、欧米のメーカーは、輸出価格を訊いてもその場では提示せず、別
途、メールや郵送で価格表を送ってくる場合が多いようです。相手の素性
をよく見極めてから、自社製品を販売しようとする傾向があります。


2.価格交渉をする


 海外メーカーから輸出価格が提示されたら、その価格が適正かどうかを
判断します。

 その判断基準は、その提示輸出価格から導き出される日本での標準小売
価格が、日本の消費者にとって「買いたくなる価格」に収まるかどうかです。

 輸出価格から日本国内での小売価格を導き出す計算方法は、一般的には
輸出価格を4~5倍にして、日本円に換算します。

 輸出価格に比べて日本国内での小売価格が4~5倍となる理由は、海外
メーカーの「輸出価格」から日本国内での「小売価格」の間に、次のような
様々な費用が加わるからです。


「海外メーカーの日本への輸出価格」
   +
「日本までの輸送費」 
   + 
「貨物保険料」
   + 
「輸入通関費」
   + 
「輸入関税」
   +
「輸入業者の利益」
   + 
「卸業者(問屋)の利益」
   + 
「小売業者の利益」 
   ↓

「日本での小売価格」



(注)この輸入ビジネスの価格付け体系については、拙書「輸入ビジネスは
   絶対儲かる」(すばる舎)に詳しく書きました。
   いつか、このブログでも説明する機会があるかと思います。


 たとえば、ある海外商品の日本への輸出価格が10米ドルの場合、その海外
商品の日本での標準小売価格は40~50米ドル(現在の換算レートでは、
3,500円~4,500円くらい)になります。

 だから、この商品が日本市場において3,500円~4,500円程度で売れそうだ
と判断できるものであれば、輸出価格10米ドルは輸入する側にとって受け入れ
られる適正な価格だといえます。

 反対に、この商品が3,500円でも高すぎて日本市場で売れそうもないと判
断される場合は、10米ドルの輸出価格が高すぎるということになり、海外
メーカーにずばり値引きを要求するようにします。



<次回: 「価格交渉」その2 につづく>


(日本国内で売られている海外商品の小売価格は、海外から日本への輸出価格に、
国際輸送費、保険料、通関費、関税、輸入業者の利益、国内問屋の利益、国内小売
店の利益などが加わったもの) 
↓輸入品がずらり並ぶ日本の小売店


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プロフィール

hikonaka

Author:hikonaka
国際ビジネスブログへようこそ!

26才で東京大手町の有名総合商社を脱サラ。

辞めた理由は、ちょっと単純すぎたかも?。。。でしたが、大きな歯車のひとつだけでは人生物足りないかなと感じたから。

脱サラ後は、渋谷の露天で瀬戸物を売ったり、六本木の場末で弾き語りのバイトをしたりして、少しずつ起業資金を蓄え、28歳のとき貿易会社を立ち上げました。

最初は社員一人だけ、明日の食事にも窮する毎日。でも、胸躍る青春の日々でした。

それから30数年、紆余曲折、波乱万丈、いろいろありましたが、輸入ビジネスというビジネスモデルは国際的な人脈・友人が増え、時には日本市場でヒットする商品が出て結構儲かったりして、日々楽しいものです。

また、各国見本市でのヒット商品開拓や海外メーカー訪問で、世界を飛び回り、海外での仕事、休日、食事、交友など、公私共にいろいろな幅広い経験が出来ます。

私が今まで日本市場にデビューさせて大きなヒット商品となった輸入商品は数々あります。

たとえば、皆さまにおなじみの商品としては;

■ワイン保存器具「バキュバン」

(オランダ製)
■卓上製本機「とじ太くん」
(オリジナル製品)
■電池電動お掃除ブラシ「ソニックスクラバー」
(中国製)

などが挙げられます。

この輸入ビジネスという面白いビジネスモデルのノウハウや日々の出来事などを皆様にもお伝えし、少しでも皆様の実りある人生のお役に立てればといいなと思っています。
  
それと、自分なりの自慢話は、少年時代、「空気投げ」で有名な伝説の柔道家、:三船久蔵十段がご存命中に、講道館で受け身の稽古をつけてもらっていたということです。いまでも三船十段との感触が、私の身体に息づいているような気がして、勇気づけられます。

どうぞよろしくお願いします。


その他の略歴
■1994年 貿易貢献で日本貿易振興会(ジェトロ)理事長表彰受賞

■2002年 ジェトロ認定貿易アドバイザー試験問題作成委員に就任

■日本貿易学会会員

■特別授業・講演
 (海外)
  ケンブリッジ大学MBA
  クランフィールド大学MBA
  ストックホルム経済大学
  ヘルシンキ工科大学
  ベルリン自由大学
  ロンドン商工会議所
  ミラノ商工会議所
  ほか。

 (国内) 
  麗澤大学
  東京経済大学
  横浜商科大学
  日本貿易振興機構(ジェトロ)
  仙台商工会議所
  福島商工会議所
  甲府商工会議所
  盛岡商工会議所
  いわき商工会議所
  しまね産業振興財団
  国際経済交流財団
  ほか。

 (出演)
  英国BBCテレビ国際放送
  NHK教育テレビ
  
 
著書

「輸入ビジネスの新しい儲け方」
(すばる舎) New!

「ぜったい儲かる!輸入ビジネス」
(すばる舎)

「輸入ビジネスーヒット商品のつくり方、見つけ方」
(すばる舎)

「起業バンザイ!会社をつくって成功する人しない人」
(すばる舎)

「Selling into Japan」
(英国Venture Handbooks)

「実践 国際ビジネス教本」
(世界経済情報サービス刊。ジェトロ編集)

「貿易戦争から見る世界と日本」
(こう書房)

「輸入ビジネスはこんなに儲かる」
(かんき出版)

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